トラリピ:決済トレール有り/無しはどちらがお勧め?

決済トレールの特徴:利点と弱点

トラリピには「決済トレール」という特別な設定があり、利益を最大限まで伸ばすことが可能とされています。

通常のトラリピでは、「レートが0.5円上昇したら決済」というように利益幅は固定されています。
その後レートが上昇し続けても決められた利益幅で打ち止めです。

たとえば100円→100.5円での利益幅は0.5円で打ち止めで、もし101円まで上昇しても利益幅は1円にはなりません。
これではせっかくの利益を得るチャンスをみすみす逃していることになりますね。
いわゆる機会損失というものです。

ところが決済トレールではレートが上昇し続ける限り、利益幅が0.2円間隔で増え続けます。
マネースクエア社公式の図解が分かりやすいので以下に示します:

決済トレールは「買い」「売り」共に適用されますので、買いポジションなら上図のように値上がりを追い続け、売りポジションなら値下がりを追い続けて利益幅を拡大します。

実際に△が持っているポジションで見てみましょう:

AUD/JPYの利益幅は400円に設定しているので、決済トレール無しの場合利益幅は400円になります。

しかし、決済トレール有りにしているので、利益幅は400円を超えて拡大中です。このようにレートが一方的に上昇した場合(ここでは買いポジション)、本来の設定より多くの利益が見込めます。

決済トレールが効果を発揮するのは値動きが大きい時で、はまればとても気持ちの良い設定です。

唯一の弱点は、決済が成立するレートが、「決済トレール無し」に比べて0.2円大きい事で、このことによって、通常のトラリピで成立するポジションが「決済トレール有り」では取りこぼされる事です。

こちらもマネースクエア社の図説が理解しやすいです:

さきのAUD/JPYの例だと、決済トレール無しの場合は0.4円の値動きで400円の利益確定ですが、決済トレール有りの場合は0.6円値動きしなければ400円の利益は確定しません。

決済トレールの有効性を検証してみよう

さて、△はトラリピ開始以来決済トレールはすべて「有り」にしています。
成績はやはりよく、有りにしていて良かったと思うのですが、取りこぼしについてはきちんと確認できていません。

今回は決済トレールの有効性を検証するために、実際に「有り」「無し」両方のポジションを持って比較してみようと思いつきました。

既存の「決済トレール有り」のポジションに「無し」のポジションを追加しても良いのですが、ゼロから開始した方がクリアな検証ができると判断しています。

「買い」あるいは「売り」で検証するのか、また通貨ペアをどうするのかは悩みどころですが、予算の都合もあるため、まずは「買い」ポジションで1通貨ペアで検証することとしました。

NZD/JPYで検証開始

今回の検証に選んだ通貨ペアはNZD/JPY。
すでにAUD/JPYのペアで1年半順調に運用しており、NZD/JPYはAUD/JPYとよく似た値動きになるため、ある程度リスクコントロールがしやすいことがその理由です。

設定はこれまでと同様に、ロスカットレートを相当余裕のある設定にして、最大レバレッジを3倍程度にします。

まず「決済トレール有り」のみの場合のシミュレーションは以下のとおり:

予算100万円で最大レバレッジ2.93倍、ロスカットレート42円ですので問題ないでしょう。

さて、これに「決済トレール無し」を追加した場合は、トラリピ1本あたりの通貨数を2倍にすれば試算できます。
その結果が以下のとおり:

予算100万円のままだと最大レバレッジは8.41倍、ロスカットレートは58円です。
値動きが小さければ「少しリスクが高いかな?」という程度ですが、やはり予備の100万円はいざという時投入できるよう準備した方が良さそうです。

さて、上記のシミュレーション通りで注文した内容が以下のとおり。
左が決済トレール有り、右が無しです。

2020年1月1日に検証スタートで、記事執筆時点では「有り」「無し」ともに仲良く2回ずつ決済され、決済額では「決済トレール有り」がリード。

この種の検証は時間をかければかけるほど、様々な市場のシチュエーションを経験することになり、データの精度や説得力が上がります。
気長に1年、3年、5年と続けていきましょう。

余談ですが、トラリピは基本的に設定の手入れは毎日する必要はなく、正直なところ退屈な投資です。
退屈なうちに利益が積み重なっているのに贅沢な悩みですが。

そんな退屈な投資にちょっとした好奇心をくすぐるのが今回の検証だと思っていますので、真面目なテーマでありつつ楽しんでいこうとも思います。

結果

なお結果は月次で報告予定です。