待つのも投資〜次に来る危機は?

「待つのも投資」に気づくまで

昨年本格的に投資を始めて以来、とにかく何かに投資したくてうずうず。
勉強も兼ねて色々チャレンジしてみようということで、さまざまな投資商品に手をつけました。

でも、「勉強も兼ねて」というのは半分言い訳で、投資初心者あるあるの「とにかく色々手を出したい病」ってとこもありました。
自分の性格的にそうなるのはなんとなく予想できていたので、勉強も兼ねての投資はごく少額にしていたので、幸い痛手は被っていません。

1年経って、ようやく無我の境地に達したというか、気持ち的に多少落ち着いてきたので「待つのも投資」を考えるようになっています。

長期の投資は、積立商品ならドルコスト平均法で実施しているので、待つも何もなく、粛々と積み立てていくのみ。
ただ、それ以外の投資に関しては最善のタイミングでポジションを持つことが重要になりますね。

そのタイミングは相場の大きな変動期。
ロング狙いならそのタイミングで買いのタイミング。
ショート狙いなら売りのタイミングですね。

現在相場は株式/為替ともに動きに乏しく、あまり儲からない時期です。
次の大きな変動期はいつ来るのか?
3つのシミューレーションをしています。

3つの危機シミューレーション

リーマンショックの再来

これは巷でよくされている予想ですね。
本家リーマンショックから10年以上。
そろそろ次の大暴落が来るのでは?というのは気持ち的にはわかります。

リーマンショックの再来となると、株のバーゲンセールとなることは確実なので、多くの投資家が虎視眈々とその時を狙っています。

個人的には、米国VIのショート、FTSE100の買い増し、米国株の新規購入/買い増しあたりを狙っています。
あと、為替は円高に振れる確率が高いので、トラリピのポジションを増やすチャンスかもしれませんね。

ただ、実際に大暴落が来た際、ロングにしろショートにしろポジションを持つ勇気が持てるかは別の問題。
混乱期に即断即決できるのはプロ中のプロだけ。
確実なのはあらかじめポジションを持つ価格や指数を決めておき、条件が整えばそれに従って実行するのみですね。

ジャパニゼーション/ジャパニフィケーション

多くの人がリーマンショックの再来を予想していますが、個人的に同じぐらいの確率で起こりそうだと考えているのが「ジャパニゼーション」

「ジャパニゼーション」とは「日本化」という意味。
「ジャパニフィケーション」も同義で、経済用語では悪い意味で使われます。

つまり、日本の「失われた30年」と同じ状況に陥るということです。
具体的には「低成長」「低インフレ」がズルズルと続き、経済的に緩やかな衰退期が継続することです。

この状況に陥ると、相場はなかなか好転しません。
リーマンショックのように急激に下落した相場は反発するだけの反動力を持ちます。
ただ、ずるずるとした下落には同様の反発をもたらすパワーは乏しい、ということです。

今トレンドとなっているインデックス積立投資は無力化するでしょうね。
安く買えるのでしょうが、それが値上がりしなければなんの意味もありません。

「ジャパニゼーション」に陥った時にどのような投資行動をとるべきか?
これは非常に難しく、トラリピでちまちまと稼がせるぐらいでしょうか。

あと、そのような状況でも価値ある投資先はあるので、そのような投資を見つける、つまりバリュー投資に徹するのも選択肢でしょう。
ただしバリュー投資は目利き力が必要になるので、投資中級者向けなんですよね。

それだけにジャパニゼーションはリーマンショックと比べ物にならない最悪のシナリオだと思います。

戦争

確率は低いものの、戦争リスクも考えておきましょう。
一見ショックが大きく、相場に影響しやすそうですが、過去の経験に照らし合わせると、リーマンショックやITバブル崩壊、アジア通貨危機など、経済的イベントに比較してインパクトは小さいです。

ただ相場が動くとすれば「戦争前」と「戦争終了前」のタイミングですね。
投資界の格言「噂で買って事実で売れ」に倣えばこれらのタイミングで動くのが得策といえます。

相場好転へ再加速

じつはこのシナリオもあり得るんですよね。
それはそれで歓迎です。
とくにインデックス積立投資にとっては、黙っていても資産の評価額が上がるのですから。

とはいえこの場合、引き続き相場の次の反転を考えないといけません。
たとえ相場が好転しても心配は尽きないってことですよね。

次の危機(相場好転)はいつやって来るのか

危機がやってくるにはトリガーが必要で、いくつかのトリガーが考えられます。

1. 米中貿易戦争
2. 中国不動産バブルの崩壊
3. ブレグジット強行
4. ブラックスワン

世間では1~3のような目に見える危機が注目されていますが、たいてい大変動は思いもよらないところから襲来するものです。
リーマンショックもそうでした。ほぼ全員がその兆候に気づいていなかったんですよね。

1~3がトリガーだとすると、今年中に危機がやってくる確率が高いです。
4はいつ起こるのか不明なため、危機が起こる時期も分かりません。

ともあれどのようなきっかけで危機がやってこようとも、あらかじめその時とるべき行動を決めておく、それが賢い投資家がやっておくことです。
それまでは無理に投資せず、キャッシュを大事にして「ひたすら我慢強く待つ」だけです。

とりあえず、今年中は警戒を怠らないようにしていきたいですね。

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