実験▶︎▶︎トライオートETFはやはり短期勝負なのか▶︎▶︎

2018年11月以来半年以上利益を生み出していないトライオートETF(ナスダック100トリプル_スリーカード)。
既存のポジションは直近の高値に戻るまで塩漬けにするとして、ちょっとした実験を試みることにしました。

はじめに

現在管理人はトライオートETFでナスダック100トリプル_スリーカードのポジションを保有しています。

トライオートETFとはETFの自動売買で、トラリピのETF版とでもいえばいいでしょうか。
ただ、トラリピが広範囲に注文を仕掛けるのに対して、トライオートETFではレートの上昇を追っかける形で狭い範囲に注文を仕掛けます。

例えばターゲットの価格が50ドルの場合は50ドル近辺に注文を仕掛けて、価格が55ドルまで上昇したら決済する。
続いてに55ドル近辺に注文を仕掛けて、価格が60ドルまで上昇したら決済する。
以下繰り返し。。。(価格は説明のための例示で実際はもっと細かい)

この特性から、無駄な注文がないので証拠金が少なくて済みます。
ただ、価格の上昇が止まると利益を全く産み出さなくなります。
さらに価格が下落すると、直近の高値まで戻らない限り含み損を持ち続けることになります。

図説すると以下のようになります:

左下の↑で取引を開始したとします。
ナスダック100トリプルの価格は順調に上がり続け、利益をどんどん積み重ねます(一つめの黄色い四角)。

しかし、一転値下がりに転じて利益を産まなくなります。
価格が直近の高値(61.580付近の点線)に戻るまでポジションは塩漬けになります。

その後直近の高値まで戻り、さらに価格は上昇して利益を重ねます(二つめの黄色い四角)。
ふたたび値下がりに転じて利益を産まなくなります。
そして価格が直近の高値(71.695付近の点線)に戻るまでポジションは塩漬けになります。

現在の管理人のポジションの状況がまさにこれで、決済すれば損失が確定するので手も足も出ない状況です。

直近の高値まで戻るのは気長に待つとして、その間何もしないのはもったいないなあということで、今回は短期的にポジションを持って利益を狙ってみることにしました。

方法

ナスダック100トリプルの直近の高値は70ドル、底値は30ドルです。
現在の世界情勢などを勘案して、価格が以下まで下がればポジションを1つ持つことに決めました:

ポジションを持つ基準:
50ドル
40ドル(↑×80%)
32ドル(↑×80%)
25.6ドル(↑×80%)
[以下繰り返し」

いわゆるナンピンですね。

そして決済の基準も決めました。
今回は以下の基準でタイミングを決めました:

決済する基準:
価格が+20%上昇
累計利益が約5000円に到達
明確な下落サイン(世界情勢、トランプのツイートなどから判断)

文字に起こして気付きましたが、決済のタイミングの方が難しそうです。
大事なこととして欲深くならないこと、ってのもありますね。

結果

さて、2019年6月4日、ナスダック100トリプルの価格は50ドルを割りました。
これでポジションを持つ基準はクリアです。

今回は「ライジング」を選択します。
現在のポジションの「スリーカード」より若干上昇相場に強いメソッドです。
「スリーカード」の下落への対応力は気休め程度ですし、短期勝負なのでこれで良いでしょう。

必要証拠金は1本あたり27000円。
やはり価格が低いと証拠金も少なくて助かります。
通常必要証拠金の2倍は入れますが、今回はおそらく短期勝負なので27000円にしておきます。

その後2019年6月11日、「価格が+20%上昇」「累計利益が約5000円に到達」の2条件を満たしたので、成り行きで決済。
取引終了です。

左が開始時、右が終了時です:

価格の上昇率:21%
期間損益:4851円
明確な下落サインは無いものの、2条件を満たしたので欲張らず終了です。

期間中(8日間)のチャートは以下の黄色い枠内です:

底値で買って高値で売り抜けというお手本のような結果でした。
これがいつでもできれば苦労しないんですけどね。

ただ、投資と違ってワクワク感はありますね。
リスクは高いけれど、やはりこういうトレードはいいものです。

ということで、27000円の投入で利益は4851円
年利換算で+900%以上のたいへんよくできました!でした。

考察

さて、「はじめに」で触れたとおり、トライオートETFでポジションを長期に持つことは、塩漬けポジションを持つことにつながるため、その点でオススメはできません。
塩漬けになってるだけならいいのですが、金利分を支払う必要があるので、利益が出せない中でこれは厳しいです。

それに、長期HoldならトライオートETFでなくても単純にポジションを持っているだけでいいんですよね。
自動売買のメリットがありません。

ということで、トライオートETFではできる限り短期勝負のほうが、その商品特性を活かせることができるでしょう。
最初に提示した、典型的塩漬けチャートをもう一度示します:

上図では利益を出している期間は2つだけです。

しかし、価格が上昇から下落に転じるピークでポジションをいったんリセット(決済)して、下げきったところで再度ポジションを保持すれば、より多くの期間で利益を出すことが可能です。
同じ期間のチャートで例示すると以下のようになります:

ここでは週足のチャートで例示しましたが、これを日足や4時間足にすると、さらに多くの期間が利益を生み出すことになると思います。

ただ、期間は長めの方が短めより読みやすいですし、気持ちにも余裕ができるので、最初は週足で見ていくのも良いかなと考えています。
今回は実験ということで1週間という超短期で結果を出してみましたが、期間の長短はあれど考えかたは同じなので、様々な期間で試してみるつもりです。

そのうえで「ポジションを持つ基準」「決済する基準」をブラッシュアップしていきたいですね。

現在塩漬けになっているポジション、そして今回の短期での利益獲得を通じて、トライオートETFが短期勝負であることをより確信しています。
それだけにコア投資先にはなりえないけれど、頭を使う面白い投資先になりそうなので今後も楽しんで儲けたいと思います。

 インヴァスト証券「トライオートETF」