2019年1月3日:フラッシュ・クラッシュでトラリピに起こったこと

フラッシュ・クラッシュ初体験

2019年1月2日のニューヨークのクローズ〜1月3日の東京オープンの間に起こった為替のフラッシュ・クラッシュ(瞬間的な暴落)。
米ドル/円をはじめ、わずか数分の間に円が暴騰しました。

フラッシュ・クラッシュの原因は薄商いの時間帯を狙われたこと、日本が正月休みだったことなどでしょうが、アルゴリズム取引によるところも大きいと言われています。
個人的にはヘッジファンド(つまりアルゴリズム取引)のせいだと思ってますが。

今回の暴騰で強制ロスカットの嵐になったようです。
多くが裁量取引のFXトレーダーのようだったけれど、トラリピなどの自動売買トレーダーも損害を被ったみたい。
新年早々とんでもないお年玉ですよね。

トラリピはどうなった?

さて、管理人のトラリピはどうなったのか?
フラッシュ・クラッシュが起きた値動きの範囲にはAUD/JPYの買いしか仕掛けておらず、ちょっと損した気分ですが、多少の利益になってます。

フラッシュ・クラッシュが起きた1/3のAUD/JPYのBID(売り)チャート(10分足)は以下のとおり。
異常に長い青ローソクがフラッシュ・クラッシュです:

AUD/JPYのASK(買い)は85~70円の範囲に51銭間隔で指し値注文しています。
ですので、1時間で6円程度円高になったので、11~12本ポジションを持つはず。

と思いきや、7本しか成立していませんでした(下のオレンジの範囲):

2円分はどこいった?
(下の紫の範囲)

これは、スプレッドが広がっていたのが理由ですね。
マネースクエアだとAUD/JPYのスプレッドは通常6銭です(公式には変動ありだが)。
例えばBID(売り)が70.00円の場合、ASK(買い)は70.06円。

ところが、この時スプレッドは2円程度になっていました。
(チャートをちらっと見た程度なので、実際にはもう少し広がっていたかも)
相場急変時にはよくあることですね。

1月3日の成立履歴を見てみます:

オレンジの枠がフラッシュ・クラッシュ時に成立した7つの「買い」です:

わずか5分でこうなってしまうのですか。すごい。

そして、7つのうち、6つがその日(うち1つは日本時間では翌日)のうちに「売り」決済されています:

何がいいたいかというと、その日のうちにほぼ「元に戻った」ということです。

トラリピにとってフラッシュ・クラッシュはむしろチャンス

AUD/JPYのBID(売り)チャートをもう一度載せます:

やはりここまで極端な円高は不自然ということで、元に戻ろうとする力が働くのですね。
円高で一番怖いのは長期にわたってゆるやかに進行するもので、それに比べると深刻ではありません。

あと、このチャートの形だと、トラリピのような自動売買には有利です。

フラッシュ・クラッシュは予測不可なので底値で指値買いすることはまず無理。
また、フラッシュ・クラッシュに居合わせたとしても、底値を読むことは無理です。
読めたとしても、ポジションを持つ度胸は自分にはないです。

いつ何が起こるかわからない状態だと、あらかじめ注文を広範囲に仕掛けられるトラリピは有効ですね。
ただし、相場急変時にはスプレッドが広がることを考慮しなければいけません。

それから当たり前ですが証拠金は十分に入れておくこと。トラリピといえど余裕がなければ強制ロスカットしますし。

正直なところ、もっと仕掛け幅を狭くして、より多くの通貨を持っていればもっと儲かったのにと思いますが、資金が少ないので仕方ない。
初心者的には損せずむしろちょっとだけ儲かったので十分です。

同じことはまたいつか起きるでしょうし、その時に期待です。
日本は祝日が多くて、それをヘッジファンドに狙われておもちゃにされてます。
次はゴールデンウィークの10連休が狙われるかもしれないですね。

トルコリラではたなぼた

トラリピとは関係ないのですが、今回のフラッシュ・クラッシュでトルコリラをちょっと安く買えました。
マネックスで今月から積み立てしようと思ってましたので。
無理かなと思いつつ、1TRY=19.5円で指値注文していたのですが、瞬間的に下がった所をしっかり捕まえてくれました。

これはラッキーでしたね。
ほどなく20円に戻ってしまいましたし。

なお、トルコリラはもともと下がりきっていたということで、2円程度の暴落だったはずです。
リラは日本人が大好き通貨なので今回のフラッシュ・クラッシュとは無縁だと思ってたのですが、やはり影響があったみたいです。

フラッシュ・クラッシュはそうそう起きませんが、その時に備えて罠(トラリピ)を仕掛けておくのは良いと思います。
トラリピが気になるな〜というかたはこちら:
マネースクエア