FXスワップ:レバレッジ1倍の安心感

日本人投資家に大人気のスワップポイント狙いのFX取引。
△もトルコリラで2018年から実施しています。

その際、レバレッジ1倍の取引でポジションを積み重ねています。
レバレッジ1倍とはどのような取引なのか、利点と欠点、そしてこの取引方法が有効な通貨について語っていきます。

レバレッジ1倍とは?

通貨を購入する際、必要な資金そのままを投入する取引方法です。
例えば1ドル=100円のレートでは、1ドル購入するには100円支払います。
これがレバレッジ1倍。

FX取引ではレバレッジは25倍まで許容されています。
ですので、レバレッジ2倍なら100円で2ドル購入できます。
3倍なら3ドル、25倍なら25ドル購入可能です。

このような「少ない資金しかなくてもレバレッジをかけて効率的に取引する」というFXの利点を捨てた方法がレバレッジ1倍の取引になります。

レバレッジ1倍の利点

FXに付きものの「ロスカット」が事実上発生しないということが利点です。
レバレッジをかけた場合、倍率が高ければ高いほど、ロスカットまでの値幅は小さくなります。

1ドル=100円でドルを購入した場合、たとえばレバレッジ2倍の場合だと100円で2ドル分購入していることになるので、1ドル=50円にまでドルが下落すると、「下落した50円×2=100円」失うことになり、投入した100円は失われます。

これがロスカットと呼ばれるもので、レバレッジ取引のリスクです。
(この説明はロスカットのルールを単純化したもので、実際はFX会社によってロスカット・ルールは異なります)

しかし、レバレッジ1倍の場合、レートが50円になろうとも1円になろうとも保有しているポジションはロスカットされません。

ロスカットを想定して追証を検討したり、ロスカットが迫って精神的に追い詰められることもないでしょう。
いわば株式やETFの取引と同じ感覚で通貨を保有することが可能です。

レバレッジ1倍の欠点

これは利点の裏返しになりますが、資金効率の悪さが挙げられます。

そもそもFXでレバレッジをかけた取引が一般的なのは、為替の値動きが株式のそれよりも小さいことにあります。

例えば1ドル=100円のレートが、1日で105円に上昇することは滅多にあることではなく、それだけで「急激な円高だ!」と大ニュースになります。
しかし上昇率はわずか5%です。

いっぽう、株式市場の場合、1日で5%の値動きは日常茶飯事です。
ストップ高/安のない米国株では1日で数十%の値動きも稀ではありません。

となると、変動の少ない為替を取引する(FX)場合は、レバレッジをかけて無理やり変動を作り出すしかありません。
これがFXにおいてレバレッジ取引が一般的な理由のひとつです。
ただし、その副作用としてロスカット・リスクを受け入れよということです。

△もFXのトラリピでは2~3倍のレバレッジを目標として取引をしています。
これでようやく年利8%程度のリターンが得られると見込んでいます。
もしレバレッジ1倍の場合、年利は5%にも届かないかもしれません。

レバレッジ1倍はとにかく投入資金の効率的運用に難がある。
これが欠点といえます。

このような通貨におすすめ

通常のFXであればレバレッジをかけないのは、よほど資金が豊富でない限り非効率的です。
なぜなら、年間のリターンが5%にも満たない恐れがあるから。
それでも十分という人ならそれでいいのですが、同じ資金を運用するならできるだけ高いリターンを得たいものです。

スワップポイント狙いの場合、高金利通貨をターゲットにすれば高いリターンを得ることが可能です。
代表的な高金利通貨には、冒頭で触れたトルコリラがありますね。

△の場合、まず目標とするリターンを設定し、それを満たすならレバレッジ1倍でもOKと判断しています。
スワップポイント狙いでも8%以上のリターン(年換算)を目標にしているので、それが達成できるのならレバレッジ1倍で十分としています。

たとえば、TRY/JPYのペアだと、高いスワップポイントのおかげで、8%は十分に超えています。

以下の表に△個人の投資結果を示しますが、過去1年間のリターン率は15~24%なので、レバレッジ1倍で十分結果を出せていることが分かります(赤枠内がリターン率):

なお、スワップポイントが高い高金利通貨は、不安定通貨である懸念もありますので十分な注意が必要です。
何度もデフォルトを起こしているアルゼンチン・ペソは論外ですが、現在FX業者で取引可能な通貨ペアでも油断は禁物。

リターンが目標より低くなったとしても、レバレッジは上げずに1倍を維持するのが堅実な戦略です。

ということで、FXスワップポイント狙いのレバレッジ1倍取引についてでした。

△は比較的高水準で安定していること、かつ企業体力を考慮してマネックス社で取引をしています:
FXPLUS

スワップポイントに関しては、FX業者は熾烈な争いをしていて、しょっちゅう付与ポイントは上下しています。
企業体力がないと高水準のスワップポイントを維持するのも大変そうですので、安定した実績を残している業者を選ぶこともポイントです。